成年後見

kouken_00.jpg成年後見制度とは、本人の判断能力が不十分になった場合、本人(被後見人)に代わる代理人(後見人)が、本人の財産を適法に管理し、また本人に必要な身上看護をすることで、本人(被後見人)を総合的にサポートするための制度です。言い換えると、、本人が認知症等になり自らの管理が出来なくなった場合に、本人に代わってお金の管理をしたり、介護サービスの手配をしたりすることで、本人の手足となり、また悪徳業者等から本人の財産を守るための制度と言えます。

なお、成年後見制度には下記のように、法定後見制度と任意後見制度があります。法定後見は、家庭裁判所により成年後見人等(判断能力の程度によっては保佐人、補助人)が選任され、任意後見は、成年後見人をあらかじめご本人が選任しておきます。どちらの場合にせよ、成年後見人は、ご本人を代理して契約などの法律行為をしたり、ご本人が成年後見人の同意なしにした不利益な法律行為を取り消したりすることによって、ご本人を保護・支援します。


▼成年後見の『よくあるご質問』をまとめました。
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法定後見制度

認知症・知的障害・精神障害などで、現に判断能力がないか若しくは不十分な状態にある人に対して、申立により家庭裁判所が後見人・保佐人・補助人などを選任して、本人を援助する制度です。

法定後見制度は、本人の判断能力の程度によって次のように区分されます。

  • 本人の判断能力が全くない場合→後見
  • 本人の判断能力が著しく不十分→補佐
  • 本人の判断能力が不十分→補助

任意後見制度

本人自身が十分な判断能力があるうちに、将来判断能力が衰えた場合にそなえて、あらかじめ自らが選任した任意後見人に、自分の生活、療養看護や財産管理に関する事務について代理権を与える契約(任意後見契約)結んでおくものです。

これにより、本人の判断能力が衰えた後に、任意後見人は任意後見契約で定められた事務について、家庭裁判所が選任する「任意後見監督人」のもと、本人を代理して法律行為を行うことができ、本人の意思に沿った適切な保護・支援をすることが可能になるのです。

なお、任意後見契約は、公証人の作成する公正証書で締結しておく必要があります。

後見人の申立人

申立てができる人は、本人、配偶者、四親等内の親族、成年後見人、任意後見人、保佐人、補助人、成年後見監督人等、市区町村長、検察官です。

四親等内の親族とは主に、親、祖父母、子、孫、ひ孫、兄弟姉妹、甥、姪、おじ、おば、いとこ、配偶者の親・子・兄弟姉妹の人達になります。

身寄りがないなどの理由で申立てをする親族がいない場合は、市区町村長にも法定後見の申立て権が与えられています。

後見人となる者

後見開始の審判の申立て書には成年後見人等候補者を記載する欄がありますが、必ずしもその候補者がそのまま選任されるとは限りません。また成年後見人等として選任されるのは親族に限定されているわけでもありません。

家庭裁判所は成年後見人等の選任にあたり、

  1. 本人の心身の状態並びに生活及び財産状況
  2. 成年後見人等候補者の職業・経歴
  3. 成年後見人等候補者と本人の利害関係
  4. 本人の意見

等をふまえて総合的に判断します。そのため、弁護士や司法書士、社会福祉士などの法律・福祉の専門家が選ばれる場合もあります。この場合、これらの成年後見人等に対する報酬は、家庭裁判所が決定し、本人の財産の中から支払われることになります。

後見人の仕事

成年後見人は本人に代わって、その生活・医療・介護・福祉等の様々な契約を結んだり、財産全体をきちんと管理して、本人が日常生活に困らないように保護・支援します。通常、未成年後見人は本人が亡くなるまで、これら本人のために活動する義務を広く負うことになります。また、成年後見人は、その事務について家庭裁判所に報告するなどして、家庭裁判所の監督をうけることになります。

しかし、成年後見人の職務は本人の財産管理や契約などの法律行為に関するものに限られており、食事の世話や実際の介護などは含まれていませんので、気をつけてください。