Q 贈与という言葉をよく聞きますが、それはどういったものなのでしょうか?

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贈与とは、当事者の一方(贈与者)が相手方(受贈者)に無償で財産を与える契約です。

ちなみに契約とは、例えば不動産の売買における売主と買主、賃貸借における賃貸人と賃借人のように、お互いに対立する2つ以上の意思表示の合致によって成立する法律行為です。契約が成立するためは、申込という意思表示と、承諾という意思表示が合致することが必要です。

つまり、贈与は、合意だけで成立します。このように当事者の意思表示が合致するだけで成立し、他の要素を必要としない契約を諾成契約といいます。

Q 贈与をしたのですが、この贈与を撤回することはできるのでしょうか?

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書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができます。ただし、履行の終わった部分は撤回ができなくなります。

書面によらない贈与が撤回できるのは、贈与者の意思が書面等により客観的に明確になることを待つことで将来の紛争を防止することや、軽率な贈与を防止するためといわれています。

履行の終わった部分は、撤回できないとなっていますが、履行が終わったとは、以下のような場合です。

1.100万円の贈与契約を結び、30万円を渡した場合

残りの70万円についてのみ撤回ができ、支払った30万円を返してくれとは言えません。

2.動産不動産の場合

動産の場合は引渡し、不動産の場合は引渡しまたは登記のいずれかがなされた時点で履行が終わったといえますので、返してくれとは言えません。

3.農地の場合

引渡があっても、農地法所定の許可がなければ履行が終わったといえませんので、撤回が可能です。ただし、許可申請書に贈与の意思が明らかにされていれば書面による贈与とみなされ撤回はできません。

Q 贈与にはどのような種類があるのでしょうか?

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定期贈与、負担付贈与、死因贈与があります。

定期贈与

定期の給付を目的とする贈与のことです。毎月または毎年一定の金銭または物を給付するわけです。なお、定期贈与は、贈与者または受贈者が死亡したときには、その効力は消滅してしまいます。毎月末日10万円を贈与しているといったものは、人的関係を基礎としていることが多いからです。もちろん、消滅しないという特約を結ぶことはできます。

負担付贈与

受贈者に一定の負担を負わせる贈与のことです。例えば、老後の生活の面倒をみてもら代わりに、1000万円をあげますといったものです。

死因贈与

贈与者が死亡することによって贈与の効力が生じる贈与のことです。遺言による遺贈とは異なるのですが、実質的には似た性質を有するので、遺贈に関する規定が準用されています。