Q 個人事業でいくか、会社組織でいくか、どちらがいいのでしょうか?

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個人事業、会社組織、それぞれメリット・デメリットがあります。ですので、個人事業でいくか、会社組織でいくかは、それらを各自判断して、最適な方を決める必要があります。

参考までに、下記に、個人事業、会社組織のメリット・デメリットを示しておきます。

 

  個人事業 会  社 
手続き
(簡単)
×
(複雑)
対外的信用 ×
(小規模なイメージ)

(社会的信用)
責任 ×
(無限責任)

(有限責任)
資金調達 ×
(個人の担保能力範囲)

(出資してもらえる)
人材確保 ×
(福利厚生面が未整備)

(保険の義務付け)
事業年度 ×
(変更不可)

(変更可能)
事業存続 ×
(死亡により終了)
 ○
(会社存続)
事業撤退
(身軽)
×
(手続・手間が必要)
社会保険コスト
(5人以下であれば任意)
×
(強制加入)

Q 会社設立の手続きの流れは、どのようになっているのでしょうか?

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1人以上の発起人が「目的」、「商号」、「本店の所在地」、「設立に際して出資される財産の価額またはその最低額」等を記載した定款を作成します。

その後、その定款について公証人の認証を受け、出資者が出資の履行をします。

そして、設立時における株式会社の役員を選任し、その選任された役員が設立手続きの調査をした後、代表者を選任し、その代表者が設立の登記をすることで会社が成立します。

株式会社の設立には2つの方法があります。1つは、発起人が株式会社の設立に際して発行する株式の全部を引き受ける「発起設立」というもので、もう1つは発起人が株式の一部を引き受け、残りについては引き受ける者を募集する「募集設立」というものです。一般的には、発起設立がほとんどだと思います。

Q 発起人とはなんですか? また、誰でもなれるのでしょうか?

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発起人とは、会社の設立を意図した者で、定款に署名または記名押印した者をいいます。発起人の資格については、特に制限はありません。ですので、未成年者や制限能力者(成年被後見人・保佐人・補助者)、外国人、更に法人であっても発起人となることができます。

また、発起人の人数についても特に制限はありませんので、1人でも複数でもかまいません。

Q 定款を作成しなければならないとありますが、定款とは何ですか?

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定款とは、会社の組織、運営に関する根本規則のことをいいます。その会社の憲法と考えていただければよいかと思います。

発起人は、設立に際しては必ず定款を作成し、それに署名または記名押印をし、会社の本店所在地を管轄する地方法務局所属の公証人の認証を受けなければなりません。

定款には、必ず記載しなければならない絶対的記載事項というものがあり、1つでもその事項の記載を欠くと定款そのものが無効となってしましますので、注意が必要です。

絶対記載事項には、@目的、A商号、B本店の所在地、C設立に際して出資される財産の価額またはその最低額、D発起人の氏名又は名称及び住所、E発行可能株式総数があります。

 

【ちょっとワンポイント!】
資本金は、とくに制約がないのでしたら、1,000万円未満にされるといいかと思います。

資本金1,000万円未満の法人の場合、2事業年度は消費税の納付の免除を受けることができるからです。

Q 公証人の認証手続きとは、どういったものなのでしょうか?

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定款の存否、定款作成の有無、定款の内容等の紛争と不正行為を防止するため、定款の作成とその内容を明確にしておく必要があります。そこで、設立に当たっては、発起人が定款を作成してそれに署名又は記名押印し、会社の本店所在地を管轄する地方法務局所属の公証人の認証を受けなければなりません。

発起人またはその代理人が公証人役場に出頭し、定款を提出して行います。定款の原本には4万円の収入印紙を貼り付け、公証人の定款認証の手数料として5万円必要です。

なお、定款にも紙ではなく電子定款というものがあります。電子定款とは、紙ベースの定款と違って、電子公証サービスを利用して認証された定款(簡単に言えば捺印の代わりに電子署名を行ったpdfデータ)のことです。定款に記載する内容は、紙の定款でも電子定款でも変わりません。

この電子定款は、印紙税法上の課税物件の「文書」に当たらないため、印紙税が課税されることはありません。したがって、収入印紙代4万円が節約できますので、電子定款に対応している事務所の方が費用は安くつきます。ちなみに、当事務所も電子定款に対応しています。

Q 出資の履行は、どのようにするのでしょうか?

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引き受けた株式について、その金銭の全額を払い込みます。または、金銭以外のものを定めた場合には、その金銭以外の財産の全部を給付しなければなりません。銭の払込み場所(払込機関)ですが、銀行や信用金庫等にします。預金通帳の名義人は、払込みを受ける地位にある者であり、原則として設立中の会社を代表する発起人代表の名義となります。発起人代表が新たに口座を開設してもいいですし、発起人代表の既存の個人用口座でも差し支えありません。

なお、発起人代表が口座に一定の残高がある場合、出資の払込みをしなくていいのではと思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、預金残高があるということだけでは、それが会社設立の出資金として払い込まれたものかどうか判明しませんので、出資以上の残高がある場合でも、発起人代表の出資金振込みは必要となります。

あと、注意しなければならないこととして、発起設立の場合、発起人のうち出資の履行をしない者がいる場合には、発起人は一定の期日を定め、その期日までに出資の履行をしなければならない旨を通知する必要があり、更に当該期日までに出資の履行がないときは、履行をしない発起人は株主となる権利を失ってしまうことです。

Q 役員の設立手続きの調査とはいったい何を調査するのでしょうか?

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設立時の取締役(監査役がいれば監査役も)は、その選任後遅滞なく、以下の事項を調査しなければなりません。

  1. 現物出資(金銭で出資を行うことが原則ですが、例外的に金銭以外の財産をもって出資を行うことが認められていますが、これを現物出資といいます)及び財産引受け(会社設立にあたって、発起人が会社のため、会社の成立を条件として特定の財産を譲り受ける契約のことです)に係る財産が500万円以下であり、又は市場価格のある有価証券である場合において、定款に記載された価額が相当であること
  2. 現物出資又は財産引受けに係る財産の価額の相当性について弁護士等の証明がある場合において、当該証明が相当であること
  3. 出資の履行が完了していること
  4. 設立の手続きが法令又は定款に違反していないこと

Q 会社設立後にする手続きには、どのようなものがありますか?

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会社の設立登記が完了すると、税務署、都道府県・市町村役場、労働基準監督署、公共職業安定所、社会保険事務所の官公署に対して、下記のような手続きを行うことが必要となってきます。(なお、地域によって内容が異なる場合があります)

また、時間の経過や会社の成長と共に、会社の登記が必要となってきますので、適時登記の申請を行わなければなりません。もし、会社に変更があってもそのまま登記を忘れてたりしますと、登記懈怠ということで、過料(行政処分の1つで、法令に違反した者に対する金銭罰のことです)がかかってきますので、ご注意下さい。

 

提出先 届出書類 期    間
税務署 法人設立届出書  設立の日から2か月以内
青色申告の承認申請書  設立の日から3か月以内
棚卸資産の
評価方法の届出書 
設立事業年度の確定申告の
提出期限間まで
有価証券の
評価方法の届出書 
有価証券取得の事業年度の
確定申告の提出日
減価償却資産の
償却方法の届出書 
設立事業年度の確定申告の
提出期限間まで
給与支払事務所等の開設届出書  設立の日から1か月以内
源泉所得税の納期の
特例の承認に関する申請書
初めての給与支払日の
前月末まで
県税
事務所
法人設立等届出書 設立の日から2か月以内
市町村
役場
法人設立等届出書 設立の日から2か月以内
労働基準
監督署
適用事業報告 労働者を使用するとき速やかに
労働保険関係成立届 労働保険関係が
成立した翌日から10日以内
就業規則作成届 常時労働者を
10人以上使用するとき速やかに
時間外労働・休日労働に関する
協定届
時間外又は休日に
労働させようとする場合速やかに
公共職業
安定所
雇用保険適用事業所設置届出及び
雇用保険被保険者資格取得届
雇用保険の適用事業所となった
翌日から10日以内
社会保険
事務所

健康保険
厚生年金保険新規適用届

適用事務所となった場合
速やかに