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まず、本当に長期間(最低でも1年間)勉強が続けられるかどうか真剣に考えてください。数ヶ月考え抜いてもいいと思います。
それと、どんなことでもいいから、強い動機が必要です。勉強を続けられる動機です(不純な動機でもいいと思います。例えば金を儲けるぞとか)。なぜかといいますと、勉強量が莫大(覚えることが多い)なので、弱い意志だと、途中で勉強を止めてしまう恐れがあるからです。
あと、必要なものにはちゃんとお金をかけてください。例えば、必要な本は(高いことが多いでしょうが)、購入してください(本を買いあされということではありませんからね)。必要なものをケチると、合格が遠退き、逆に数倍〜数十倍の費用がかかってしまいます。自腹を痛めて出費しないと、人間、なかなか真剣にはならないものです。
最後に、下記でも言ってますが、勉強の息抜きの方法は、何かしら持っておいた方がいいかと思います。どうしても勉強する期間が長期に渡りますので、ストレスがたまらないようにガス抜きする方法が必要です。私の息抜き法は参考にならないと思いますので、皆さんは、勉強に影響が出ないような軽めのものを見つけられたらよいかと思います。
私は、法学部でもなく、ましてや技術屋という法律とは全く無縁の者でしたので、司法書士試験予備校の入門講座を採ることにしました。これは、法学部出身者のみならず、初心者をも対象にしたもので、まったく法律の知識がない人もスムーズに取り組めるといったものです。
講座は、通学のみならず通信もあり、受講料が30〜50万円ぐらいします。予備校は、大手の会社が数社(LEC、早稲田セミナー、伊藤塾等)ありますので、それらの中から自分に合うものを選べば、どれを選んでも間違いはないかと思います。私の場合、地方でしたので、必然的に通信講座を選びました。予備校の本・分校がある地域では、時間的に問題がなければ(平日は夕方から夜に講義)、通学もいいのではないかと思います。
ちょっと話はそれますが、このように私は通信講座でしたので、同じ勉強をする人を見たことがありませんでした。また、県内で誰が勉強しているのも全くわかりませんでした。勉強の友達が欲しかった訳ではありませんが、どんな人が勉強しているのだろうという興味はすごくありました。ですので、変な話ですが、試験当日はうれしかったですね。県内の受験者が一堂に会して試験を受けるわけですから、同じ勉強をしている仲間?を間近で見ることができたからです。
さて、話は戻りまして、入門講座は、通常、1回の講義が休憩を挟んで3時間連続であり、それを約週3回のペースで、1年かけて行われます。合計回数としては、120〜150回でしょうか。
ただ、まとめて受講するという方法(講座)もありますので、必ずしも1年かかるわけではありませんが、講義をきちんとこなしていく(覚えていく)には、あまり短期間ではきついかと思われます。
なお、勉強を始めるに当たっては、試験勉強をすることは誰にも言いませんでした。人に言うようなことでもないし、そんなことせずもっと仕事に力を入れろ、と言われるのが嫌だったからです(そんなこと言う人はいないと思ってましたが)。ですから、仕事に対しては、ほとんど手抜きをしませんでした(してないつもりでした)。仕事と勉強を両立してこそ意味があるのだと、訳の分からない理由をつけ、仕事と勉強をやってましたね。
ところで、試験勉強の合計時間の目安は、人によって違うと思いますが、一般的には、講義を除いて2000〜3000時間と言われています。ですので、一日8時間やって一年間でようやく到達できるといったところでしょうか。試験勉強を専業でやれば、一日8時間は余裕でクリアできるでしょうが、仕事をしながらですと、時間確保にかなり苦労することになります。
私の場合、試験勉強の常套手段である、細切れ時間を活用していました。つまり、出勤時間とか昼休み時間、出張の移動時間等です。
朝の出勤時間は、バスの中や歩きながら、講義データを入れたi-Pod nanoを聞いてテキストを見ていました。そして、途中の公園で立ち止まり、10〜20分程、テキストを眺めていました。そのような私の異様な姿は、結構目立っていましたので、多くの同僚からしばしば目撃されていました。そういえば、私を見かけた同僚が、いったい何をしているの?と不思議がっていましたっけ。
まとまった時間としては、早朝を当てていました。私は、もともと体質的に夜更かしが苦手なタイプでしたので、朝早起きをして勉強していました。それに、夜は、残業があったり、毎日ビールを飲んでいましたので、夜中は全く勉強できませんでした。残業はなるだけしないようにしていたのですが、意志の弱さより、禁酒をしてまで勉強をする、とはこれっぽちも思っていませんでしたので、夜はビールを飲んで、(残業がない日は)21時前後には寝ていました。今思うと、禁酒して夜も勉強時間に充てていれば、もっと早く受かっていたかもしれません。けど、禁酒なんて無理だったでしょうね。はは・・・
朝は、3〜4時起きでした(もちろん、起きられない時もありましたが)。それから、朝6時くらいまで勉強してましたので、平日の勉強時間は、多くて2〜3時間しか取れませんでした。
ですので、まとまった時間が取れたのは休日のみです。原則、土・日・祝日は丸一日勉強してました。もちろん、ゴールデンウイーク等もです。さすがに、お正月は飲んで、勉強してませんでしたけど、ほんとはお正月もすべきだと思います。
変な話ですが、休みがくるとうれしかったですね。やっと、ちゃんと勉強できるんだと。結局、勉強しないと消化不良となるため、どうにかして勉強時間が必要だと必死に思うんですね。
でも、正直言いますと、金曜日に飲み会があることが多く、土曜日の午前中は、睡眠不足と二日酔いでつぶれてしまう、ということも多々ありました。まあ、言い訳がましいですが、勉強には息抜きが必要ですよ、ということです。私の息抜きは、楽しく飲むことでした。でも、息抜きは必要ですが、没頭するような趣味は封印するべきです。
私の場合、時間が限られていましたので、まず、講座は2倍速で聴いていました。そして、その後、チェック本(直前チェックという本でした)で覚える概要を確認して、頭にたたき込み、その後、該当部分の過去問を、テキストや六法等を見ながら解いていました。解いていたというより、こんな問題が出ていたんだと確認するといった感じでしょうか。そして、再度、最終確認のため、講座を2倍速で聴き、その後は、もう講座は聴きませんでした(というよりも時間がないから聴けないというのが本当のところでしょうか)。
これを、1講座での1行程分としていました。ただ、これだけでも相当の時間が必要なため、消化不良に陥りやすかったです。
そして、講座がある程度終了した毎に、チェック本はばらして穴を開け、携帯用ファイルとしていました。通勤用の勉強のためです。過去問集もばらして、年度毎にまとめていました。穴をあけるための多穴パンチやペーパーカッターも買いました。CARLと言うメーカで、2〜3千円位で購入できたかと思います。
あと、蛍光マーカを5色使い分けていました。緑は用語・その解説に、青は肯定・書類名、ピンクは否定、オレンジは条文関連、黄色は最重要というふうに、最初に自分で決めそれを守ってマーキングしていました。要は、視覚的に峻別できるようにするためですが、私の場合、マーカのしすぎでマーカだらけになっていました。ほどほどにしないと意味がないですね。
このマーカの法則?は、試験でも使いましたし、便利なので今も使っています。けっこう気に入っているので、これからも使っていくだろうと思います。ただ、欠点はマーカを常に5本常備しておかないといけないことでしょうか。ちょっとかさばりますね。
1年目は、このようなことの繰り返しで精一杯でした。
このような勉強法で受けた1回目の試験は、みごと落ちましたが、それでもかなりよい成績でした。
これに気を良くした私は、これに応用力をつければ、受かるだろうと思い、2年目の勉強は、答練(模試)中心で行いました。今となってみれば、これが浅はかでした。
しっかりとした基礎力の上での応用力なら問題ないのですが、私の場合は、短時間で身につけた安定していない基礎力の上に、強引に応用力を載せようとしたため、バランスが悪くなってしまい、その結果、応用力はついたが基礎力が落ちてしまい、その結果、2回目の試験の方が点数が悪くなってしまったのです。
よく講師の方や合格体験記等で基礎力が大事なんだ、と言われるのですが、私は勝手にそんなことないだろうと解釈し、自分勝手な方法を採ってしまったのです。もちろん、答練のみで合格する方もいっらっしゃるかとは思いますが、私の場合、当然そんな特殊なタイプではありませんでした。
そこで、3年目は、再度基礎力の定着を図りました。チェック集をベースにして、基本的な事項を繰り返していきました。重要な事項は、チェック集にコピーや書き込みとして集約していきました。中上級編の講座も取りました。基礎力の上に多少の応用力を載せるためです。中上級講座には、結構よいものが多いので検討されるとよいかと思います。また、その上で答練も行いました。答練は、週一のペースだったので、主としてペースメーカー的に使用しました。そして、3回目の試験でようやく合格することができました。
私の採った勉強法は、以上のとおりですが、勉強方法は各自様々だと思います。方法に固執することなく、自分の状況に応じてアレンジされていけばいいのでは、と思います。実は、試験勉強の方法論については、市販の本がたくさん出ています。私も勉強を始める前には読んでました。ただ、人の勉強方法を鵜呑みにするのではなく、それらを参考・ベースにして、自分なりにアレンジして方法論を積み上げられるのが一番よいかと思います。筋さえ間違っていなければ、自分が勉強しやすい方法が一番です。それに、1年以上という長丁場ですので、試行錯誤する時間はありますから。
けど、1年ってあっという間に来ますから、勉強スタイルを決めるのに、あまりのんびりしないよう気をつけてくださいね。
以上が、私の勉強方法についてです。私自身、こんなに勉強したのは、人生の中で初めてでした。私だけでなく、合格した方々は、皆さん同じことを言います。中途半端な気持ちでは、到底、取り組めない試験だということでしょうね。
しかし、合格した今となってみれば、その努力もよい思い出に変わりました(合格したからこそ言えるのでしょうが・・・)。
どんな仕事でもそうでしょうが、これからも日々、勉強をしなくては勤まりません。
この世界に足を突っ込んだ以上、日々の勉強は怠ることはできないので、これからも日々精進していこうと思っています。
最後まで、読んでくださり、ありがとうございました。
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